CAQDASの値段

MAXQDAの最新バージョン(24)では買い切りライセンスがなくなりサブスクリプションのみとなった。ということは継続的なアップグレードで価値を出すことを会社としても表明したことになるが、果たしてCAQDASにおいてそのような機能上の革新が今後も起こりうるのか気になるところである。今回に限って言えばAIの統合という目玉機能があるわけだが、それに匹敵するものを出し続けないと、ただの継続的料金徴収システムになってユーザー満足度は下がるだろう。

冬学期に質的社会調査法の授業を担当することもあって、最近は「学生にも使えるのか」という視点で考えることも多い。自分はありがたいことに修士の時は研究室のライセンスを使わせてもらったが、学部生向けの授業で有償ソフトウェアの利用を前提にするわけにもいかない。授業用ライセンスや体験版という選択肢はもちろんあるけれども、持続性に欠けるのであまり手を出したくない。

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改めて現状のCAQDASの値段を整理しておく。

  • MAQDA:学生6ヵ月で52ドル
  • NVIVO:学生12ヵ月で118ドル
  • ATLAS.ti:学生6ヵ月で59ドル

無料であったとしても「とりあえずやってみよう」をCAQDASでやるのはなかなか難しい。一番着手しやすいのはアカウントを作りさえすれば使えるTaguetteを使って、コーディングと事例比較を体験してみることだろうか。

Welcome | Taguette

MAXQDAにおけるコードシステムの階層性の操作はアウトライナーで代用できるので、例えばDynalistとTaguetteを組み合わせてみれば、紙と付箋ではできないCAQDASならではの体験をしてもらえるかもしれない。